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学問の自由を怖れる進化論者

By: Floyd Brown and Mary Beth Brown
Townhall.com
July 7, 2008

ルイジアナ州Bobby Jindal知事は、自由のために戦ったその勇気を称えられるべきである。彼は、学問の自由のための強力な一撃となる「ルイジアナ科学教育法案」に署名するという並々ならぬ 勇気を示した。

「考えて選ぶことのできる複数の選択をもつという我々の自由こそ、思想の国際市場において、アメリカという国に優れた競争力を与えてきたものです」と、生物科学者Caroline Crockerは、ルイジアナ州教育諮問委員会に対して述べた。「現在のような、政治的に正しくないと判断された人々に学問の自由の権利を認めないようなやり方は、この伝統を危機に陥れるものです。」

クロッカーのこの証言は、この法案が、進化、クローン作り、地球温暖化のような論争の的となっている問題に関して、ルイジアナの公立学校において副教材を用いることを認めたことを評価して述べたものである。州議会は満場一致で(35対0)この法案を通 過させたが、今、ジンダル知事の勇気のおかげで法律となった。

人は、「批判的考え方」や「客観的議論」を教室で助長するような環境を認める法制化なら、誰にでも歓迎されると思うかもしれない。それは確かに、ルイジアナの二大政党からなる立法府では歓迎された。しかしその予想は間違っている。ニューヨーク・タイムズは「ルイジアナのダーウィンへの最近の攻撃」と題する社説で、この法制化を「後退」と呼び、これには脅威を感ずると言っている。彼らは暗にからかったり小馬鹿にしながら、巧妙な侮辱と虚偽を交えた多くの戦略を用いて、ジンダル知事に対し、法案には署名しないように懸命に圧力をかけていた。

この法律は率直かつ明瞭に、特定の宗教的教義を支持するようないかなる意図もなく、あってはならないと言っている。インテリジェント・デザインとか創造論といった言葉は出てこない。ところがニューヨーク・タイムズはこの法制化は「トロイの木馬」だと言っている。なぜなら、地方学区から要求のあった場合、論争の的となっている科学問題について、「批判的考え方」や「客観的議論」の雰囲気を助長しなければならなくなるからだと言う。

ニューヨーク・タイムズが怖れるのは、客観的な議論によって「進化論はあまり支持されていないかのような、そんなものはないにもかかわらず確かな対抗できる代替理論があるかのような、有害な効果 をもたらすだろう」ということである。彼らは、もしどこの学区でも「この方向を取る」ならば、彼らは「馬鹿だ」と言った。

進化論者はあの手この手を尽して、代替案の見解を圧殺しようとしている。彼らは、こうした人々は「科学の授業に宗教の見方を取り込もうとしている」と言う。この社説はこれを「逆コース」(retrograde step)と呼ぶだけでなく、ジンダル知事を暗にからかって、「ブラウン大学で生物学を専攻したのなら、ジンダル氏は、進化論が現代生物学の疑問の余地のない中心的組織原理であることを知っていなければならない」と言っている。

多くの声望ある科学者や学者がダーウィンの進化論に同意せず、はっきりとこれに疑問を呈している。進化論者たちは、偏った宗教的見方が学生に押し付けられるべきではないと言う。皮肉なことにダーウィン進化論は、無神論的自然主義という宗教的信仰を前提とすることで、偏ったものである。

コーネル大学のWilliam Provine博士は、彼とダーウィンが共有する無神論的信仰をこのように説明している――「現代の進化生物学(これらは基本的にダーウィンの見解だが)がはっきり大声で言っていることを、私の見方で要約すれば次のようになる:―神も神々もなく、目的も目標もなく、いかなる種類の方向付けもない。死後の生命もない。私が死ぬ ときには、ただ死んでいくのだと私は絶対に確信している。それで私は終りである。倫理の究極の根拠もなく、人生の究極の意味もなく、また人間の自由意志というものもない。何という不可解な考えであることか。」

ルイジアナの公立学校の教師や学生にとって、学問の自由の権利は、ボビー・ジンダルの署名によって今や保証された。授業での科学的討議に最低限のバランスを確保し、学生が複数の科学的見解に接するようにするために、ジンダル知事は賢明に行動した。

他の州も同じような法制化を検討中である。学生たちは、代替学説を知り、批判的に疑問を発し、議論の的となっている問題を討議する学問の自由の権利を、当然与えられるべきである。この自由こそが、究極的にわが国を強力にするのである。

(フロイド及びメアリー・ベス・ブラウンは著述と講演活動を行いながら、共同で新聞のコラム記事を書いている。)

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