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『特権的惑星』出版二周年記念の「教師用ガイド」出版

スタッフ
Discovery Institute
March 7, 2006

シアトル発――天文学者、故カール・セーガンが「我々の惑星は、これを包む大きな宇宙の暗闇の中の孤独なチリの一点である」と言ったとき、それは多数者の考えを代弁していた。ディスカヴァリー・インスティテュート上級研究員Jay RichardsとGuillermo Gonzalezの共著になる『特権的惑星――いかに宇宙の中での我々の場所が発見のためにデザインされているか』(The Privileged Planet: How Our Place in the Cosmos is Designed for Discovery)が、地球は決して、広大な意味のない宇宙に浮かんだ、意味のない銀河の一部に位 置する普通の惑星などではないという、大胆な主張をたずさえて、2004年3月に出版されたとき、それはこの固定観念となった思い込みに挑戦するものであった。

「現在の科学的証拠は、地球を複雑な生命体の生存に適した場所にしている多くの要因が、同時に、天文学的発見のための最上の条件をも提供するものであることを示している」と、共著者の一人、アイオワ州立大学天文学助教授のギエルモ・ゴンザレスは言う。「『特権的惑星』において我々は、この人を魅惑する相関関係と、それが宇宙の起源と目的についての我々の理解に対してもつ暗黙の意味を探った。」

反論はあるものの、『特権的惑星』は、ケンブリッジのSimon Conway Morris、ハーヴァードのOwen Gingerich、王立天文学会副会長のDavid Hughesといった第一線の科学者たちから肯定的な保証や批評を受けた。ヒューズはこれを「要領を得た、情報豊かな、思考を挑発する、論戦的な、文献をよく調べた、そして否定することのきわめて難しい」本だと評した。

明瞭に書かれ、大胆な独創性をもつこの本は、活発な論争の種となったが、後にこれがドキュメンタリー映画となってPBSテレビで放映され、2005年6月にはスミソニアン研究所でも公開されるに及んで、論争は更に続いた。第一線の科学者たちはゴンザレスとリチャーズの議論に、熱狂と批判ともどもの反応を示したが、セーガン陣営のロビイストたちは、ただちにこれを「宗教信仰に基づく」もので、宗教の推進に科学を利用しようとするだけの目的で書かれた、科学的証拠を完全に無視するものだとこき下ろした。

ところで今、豊富な証拠によって議論を構築してから2年ののち、ゴンザレスとリチャーズは再び登場してThe Privileged Planet Teacher Guideを出版することになった。このサプリメントは高校を始めとして、天文学入門学生のための上級学部用、一般 科学講義用、あるいは大学レベルの天体生物学講義用として適したものである。このガイドの完成版を利用できるのはこの春遅くになるが、ディスカヴァリー・インスティテュートはPrivileged Planet Teacher Guideの無料プレビューを、現在、オンライン www.discovery.org および www.privilegedplanet.com で提供している。

Eメールによるプレビューの請求、あるいは共著者の一人とのインタビューを計画される向きは、Rob Crowther (rob@discovery.org) にご連絡ください。

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