ロンドン・オリンピック(2)


平和統一NEWS 48号(2012/9月号)
渡辺 久義

創造デザイン学会HP掲載の最新の翻訳論文「ルシファー最後の蜂起」は、これまでに私が読んだ論文で最も目を開かせてくれたものの一つだが、その冒頭部に、「わずか4年前でさえ、誰かがこんな内容の話を私にしたとしたら、私はわらって退けただろう」と言っている。これは私自身も全く同様で、数カ月前には思いも寄らなかったことを今書いている。隠れていた世界の構図が突然見えてきて驚くという体験は、今誰にも共通のものではなかろうか。

この論文は徹底したルシファーと「ルシファーの陰謀」の研究であり、これによって真の「神」がどういうものであったかが明らかになってくる。ルシファーを神として信仰する陰謀団イルミナティは、「隠すこと」「騙すこと」によってしか世界を支配することができない。この不健全で陰険な体質と、「私は何ひとつ隠れて語ったことはない」(ヨハネ18:20)とイエスの言われたような、本来の神信仰の健全性が、「カルト」と言われるものと、そうでないものを分ける顕著な違いであることが、著者のPhilip Jonesの分析から浮かび上がってくる。現実にはルシファーが「この世の君」として君臨しているために、ルシファーの峻別を重視する正統的な神信仰が、逆に「カルト」呼ばわりされるというおかしなことが起こっている。

ロンドン・オリンピックでは、心配されていた9.11のようなことは起こらなかった(現時点でパラリンピックはまだ始まっていない)。しかしある意味でもっと深刻な、開会式や閉会式でのパフォーマンスの「隠れた」意味がどういうものであったのかを、デイヴィド・ウィルコックが解き明かしている(サイトDivine Cosmos)。芸術にはすべて隠れた意味があるではないか、と言われるかもしれない。しかしそれは、隠さなければならない陰険で邪悪な意味とは全く違ったものだ。(あの不快なロゴ・マークひとつにもそれは現れている。)
ウィルコックの言うことを聞いてみよう――

 次第に自棄的になっていく国際銀行家の陰謀団が、2012オリンピックの「宇宙の小部屋」から出てきたのかもしれない。ミトラ/イルミナティ教の儀式の様相があまりにも露骨に現れているので、どれほど頑固な懐疑主義者であっても、考え直すことだろう。
 歴史的に言って、ほとんどの聡明で自尊心の高い人々は、世界は――明らかにキリスト教ではない秘密の宗教を奉ずる――高度に組織化された冷酷なカルト集団によって運営されてきたという考え方を、軽蔑して笑い物にしてきた。
誰も、古代の秘教の教えのとりこになり、人々を――潜在的には何十億人も――殺して自分の目標を達成しようとする、血に飢えたグループについての悪夢のような話に、煩わされたいとは思わない。
 しかし2012オリンピックの開会式と閉会式で演じられたオカルト・シンボリズムは、あまりにも露骨であって、我々はこれを無視するわけにいかない。・・・
 誤解の可能性もあり、当然、細部まですべて見ることはできないが、我々が見たものは、気味悪いオカルト・シンボリズムの、信じられないくらい露骨な見せ物だった――競技の前後とも、特に閉会式では。
確かにそれは、低級な映画のスクリプトから直接抜き出した、マンガ本の筋書きのように見える。
 にもかかわらず、もし人々が、このグループによって傷つけられ、殺されさえしているのだとしたら、このカルト集団は暴き出さなければならない――そして彼らの影響力を阻止しなければならない。
 我々の話は、オリンピック・スタジアムのすぐ横に建てられた、 ArcelorMittal Orbitという名の、奇怪で巨大な彫刻から始まる。高さ114.5mのこの塔は、今、連合王国で最も背の高い彫刻作品だという。素人目にも、いかにもこれは胡散臭い、むしろ見る者を不安にさせる作品だ。血のように赤い鋼鉄の棒で作られていて、これは明らかに柱に巻きつく蛇に似ている――「智慧の木」に巻きついて絞め殺そうとするかのような。

 

私を含めて一般の日本人には、意味やメッセージはわからなくとも、この見せ物全体の不気味さと恐ろしさは伝わったのではないだろうか? あの大きな赤ん坊が出てくる場面は、古代の異教で行われ、彼らが今も信じている(そして「ボヘミアの森」で毎年7月に実施している――上記HP参照)子供を焼いて「神」に捧げる儀式を暗示しているとウィルコックは言っている。全体にわたる鋭い分析の後で、彼はこう結ぶ――

 それをどのように見るにせよ、これは全く信じられないようなシンボルの集合である。見せ物全体があまりにも露骨で、あまりにもこれ見よがしなので、この陰謀団は全く自暴自棄になっているかのように見える。・・・
 このグループはその存在が秘密にされている限りにおいてのみ、存在し続けることができる。今度の場合には、彼らの儀式的シンボリズムの乱痴気騒ぎへの欲求が、彼らの最終的な命取りになるかもしれない。

この結論は彼独自の実地検証と霊的交流によるものだが、これは最初に言及したフィリップ・ジョーンズの論文の冒頭に引用されている、黙示録12:12に、彼らの「自暴自棄」の理由が予言されている――「それゆえに天とその中に住む者たちよ、大いに喜べ。しかし地と海に住む者はわざわいである。悪魔が、自分の時の短いのを知り、激しい怒りをもって、お前たちのところへ下ってきたからである。」(下線渡辺)

これはオリンピック会場に爆弾を落とすより恐ろしいことではあるまいか。

2012年問題参考資料INDEX